パリ・ノートルダム大聖堂と首里城
2019年の火災を超えて 復元と文化遺産の価値を考える
鉛板葺きの屋根 © Benjamin Mouton
尖塔とトランセプトの南側ファサード © Benjamin Mouton
南バラ窓 © Benjamin Mouton
西側ファサードのゲート © Benjamin Mouton
中央玄関、タンパン、トリュモ、柱像 © Benjamin Mouton
王のギャラリーの彫像 © Benjamin Mouton
ベンジャマン・ムートン (訳:河野俊行)
国が指示した大聖堂修復作業プログラムには、次の3項目が挙げられていた。
緊急修理
修復
荘厳 (創作)
*訳注:キメラ-装飾目的で設置される架空の怪物、キュロ-円柱の起共部、通常怪獣や植物の彫刻が施される、フック-拳葉飾り。ゴシック様式の柱頭の四隅などの装飾に用いられる
中世の尖塔
尖塔は1250年頃に建てられ、特に16世紀に修復されたが、1793年頃、南東に強く傾斜していたために取り壊された。記録はあまり残っていないが、1843年の修復案コンペの時から再建が計画されていた。
屋根裏に保存されていた尖塔の残片を発見したヴィオレ=ル=デュックは、それを分析し、尖塔の枠組みのレイアウトを再構成した (考古学的・歴史的アプローチ)。彼は同時に、構造上の弱点も発見した (構造的アプローチ)。これらの分析の結果、彼は修復プロジェクトとして、13世紀の大工たちの手法に基づき、アミアン大聖堂の例やパリ・ノートルダム大聖堂のスケールに調和させて、また高い方が大聖堂の象徴的な重要性を表現できるという芸術家たちの意見に従って、13メートル伸長した尖塔を建設することを提唱した。
ラシュスやヴィオレ=ル=デュックはやりすぎたのか。
身廊にあるグリザイユ技法を用いたステンドグラス © Benjamin Mouton
聖歌隊の上部にあるカラーステンドグラス © Benjamin Mouton
13世紀の尖塔、16世紀の絵画。カルナヴァレ美術館 © Benjamin Mouton
ヴィオレ=ル=デュックによる新しい尖塔 © Benjamin Mouton
幻想的な彫像。ヴィオレ=ル=デュックによるデッサン © Benjamin Mouton
北塔のキメラ © Benjamin Mouton
ストリージュ © Benjamin Mouton
歪んだ表情の彫刻 © Benjamin Mouton
歪んだ表情の彫刻 © Benjamin Mouton
歪んだ表情の彫刻 © Benjamin Mouton
尖塔の銅像 © Benjamin Mouton
多色技法による調度品 © Benjamin Mouton
多色技法による調度品 © Benjamin Mouton